一般にニーズやシーズが集まる「共創の場」がイノベーション創出に有効であると言われている.本論文における「共創の場」とは,必要な情報を共有することを目的としたマッチングイベントの「場」である.しかし,「共創の場」では互いの課題を解決するシーズやニーズを誰が持っているのかわからないことも多い.したがって,「共創の場」の中で求めているニーズやシーズを結びつける役割を果たす触媒が必要である.
本論文は,北陸先端科学技術大学院大学が主催するMatching HUBの事例を基に,企業が必要な知識を探索し,大学が企業の求める研究により成果を生み出す蓋然性を高める産学連携を考察する.その上で,必要な機能を明らかにし,新たな産学連携による知識循環の方策を提案する.