2025 年 21 巻 2 号 p. 2_83-2_95
地方に位置する国立大学での共同研究の実施状況を明確にすることを目的に,共同研究の契約情報の提供の得られた18大学を対象とし2014年度から2018年度の5年間について共同研究件数の分析を行った.その結果,①ほとんどの大学で,共同研究の相手先として大企業の割合が高く,次いで中小企業の割合が高くなっていること,②大企業を相手先とする共同研究では,関東地方に位置する企業の割合が最も高く,近畿や東海地方に位置する企業も多いこと,③中小企業を相手先とする共同研究は,大学所在地県内企業の割合が高い一方で,関東や近畿,東海地方の割合も高いこと,がわかった.2009~2013年度を対象とした前回の調査の結果と今回の結果を比較した.その結果,①全体的な動向に大きな変化がないこと,②ほとんどの大学で共同研究件数が増加していること,③関東地方の大企業との共同研究を増加させている大学が多いこと,④大学所在地県内の中小企業との共同研究を増加させている大学が多いこと,が明らかになった.