産学連携学
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研究ノート
大学院生を対象とした企業家教育の試み
――宇都宮大学の事例を中心にして――
黒田 英一
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2006 年 3 巻 2 号 p. 2_62-2_68

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抄録
本稿では,筆者が行った企業家教育の授業を事例として取り上げ,なぜ企業家教育が余り企業家を生んでいないのか,大学院生の受講生を対象としたアンケート調査をもとに要因を整理することにした.主要な結果は次の通りである.
1)職業観や仕事への考えを育てる教育がこれまで不十分であり,キャリア教育のなかに企業家になるというコースが含まれてこなかった.
2)企業・産業や社会に対する関心が低く,地域の抱える課題について積極的に学び解決する機会が少なかったことである.
3)地域社会と連携して企業家教育に取り組むべきにもかかわらず,地元企業の経営マインドが現状維持的で企業家精神に富んでいないことが,企業家教育に有利にはたらいていないことである.
企業家教育は,企業家精神習得の教育と事業おこしのスキルを学ぶ教育とをわけることが必要であり,まずは挑戦し行動する企業家精神を学ぶ教育を地域社会と連携して長期的に育成していくことである.その結果ベンチャー企業をたちあげる主体が数多く生まれ,産業クラスターが形成されていくものと思われる.
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© 2006 特定非営利活動法人 産学連携学会
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