産学連携学
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特集 『学』としての確立に向けて
産学連携に関する研究動向と学術体系の検討について
長平 彰夫
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2010 年 7 巻 1 号 p. 1_12-1_20

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抄録

本研究は,ここ20年間の産学連携に関する国内外の代表的な先行研究をレビューし,今後の研究に関しての示唆を行うことを目的とした.その結果,先行研究は,大きく3つのジャンルに分類できた.第1は,産学連携をイノベーションとの関係性から共同研究などを通じた知識や技術の移転活動のドライビングフォースとしてとらえるものであり,第2は,産学連携が企業や大学等の研究活動へ与える影響に関するものである.第3は,産学連携を新たな知識を創造する活動と捉え,研究生産性に関する科学社会学からのアプローチである.わが国の産学連携に関する論文投稿活動はここ10年,他国と比べて低調であり,異分野の研究者たちが産学連携学という横断的学術領域において結集し,学術活動としての産学連携を発展させていくことが必要である.

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© 2010 特定非営利活動法人 産学連携学会
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