産学連携学
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研究ノート
コーディネータによる産学ネットワークの構築と活用について
シュタインバイスのケーススタディーから
笹山 淑弘原山 優子
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2012 年 8 巻 2 号 p. 2_86-2_98

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抄録

知識の源である大学と企業からなる産学ネットワークによるイノベーションへの寄与が注目されてきたが,そのプロセスについての考察はまだ十分とは言えない.本稿は,産学間の相互作用を効果的に惹起するための仲介機能に着目する.そこで,技術移転を業務とするシュタインバイスを対象としてケーススタディーを行った.
ケーススタディーから,仲介機能を担うコーディネータが産学それぞれのアクターと「対話」を進めることで,課題を明確化し解決していく「学習の場」が形成されることを示した.そして,この「学習の場」における産学の相互作用がソーシャル・キャピタルとして機能し,産学間のギャップ超克に寄与することを示唆した.

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© 2012 特定非営利活動法人 産学連携学会
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