廃棄物資源循環学会論文誌
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論文
易解体設計の導入による環境負荷削減効果の評価手法の構築
醍醐 市朗佐々木 正憲藤崎 克己松野 泰也足立 芳寛
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2010 年 21 巻 5 号 p. 178-191

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抄録
製品への易解体設計 (DfD) の導入は,素材などの回収を向上させることで,環境負荷の削減効果があると考えられている。今まで製品の解体手順の最適化は研究されてきたものの,DfDによる環境面での効果量は評価されてこなかった。本研究ではDfDの導入による解体手順の変化をAND/ORグラフを用い可視化し,解体時の環境負荷削減効果の評価手法を構築した。構築した手法では,経済性において最適な解体手順を想定し,DfDの導入による経済最適手順の変化から,前後での環境性も評価し,DfDによる環境負荷削減効果量を評価した。評価対象プロセスとして,手解体,機械破砕・機械分離,マテリアルリサイクル,最終処分を考慮した。構築した評価手法を用い,電気ポットをケーススタディとして評価した。最適解体手順では,200円の利益と7.6kg-CO2の削減効果があった。加えて,DfDによりCO2排出量がさらに0.3kg削減できた。
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© 2010 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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