本研究では機能性ごみ箱(SmaGO
® (株) フォーステック)を都道423号線(表参道)沿いの13カ所に設置し,2022年7月の30日間におけるペットボトル・缶および可燃ごみの回収量を調査した。同区間での人流データ(KDDI Location analyzer
®)を用い,1人あたりの回収量(以下,廃棄物回収量とする)を求めた。廃棄物回収量は対数正規分布に従い,天気や気温,曜日によって統計的有意な影響を受けていた。ごみ箱までの距離を変数とする対数正規型の回収量予測モデルは実測データ(廃棄物回収量)を再現できなかった反面,距離を対数化し,天気,気温および曜日の影響も線形的に加味した認知的距離を用いたところ,ペットボトル・缶の実測データを精度よく再現できた。一方,可燃ごみは修正モデルでも再現できておらず,ごみの廃棄(ごみ箱への投入)における心理的メカニズムが大きく異なることを強く示唆している。
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