2012 年 23 巻 1 号 p. 42-47
海面廃棄物最終処分場の環境安全性を建設段階から将来にわたって維持・保障した上で跡地利用を促すためには,水溶性廃棄物を含む保有水等の浸出を防止するとともに,廃棄物を効果的に浄化するシステムを構築することが重要である。
本研究は,H-H継手の内部空間に種々の技術を適用した集排水機能を有する鋼管矢板部材を提案し,その実現性ならびに継手箇所における集排水特性を空間活用実証試験により追究する。その結果として,集排水機能を有する鋼管矢板部材としてH-H継手の内部空間を活用した諸技術は導入可能であること,また,接着・塗布する膨潤性止水材の厚さを調整することでH-H継手のフランジ嵌合部における遮水性能 (集排水特性) をコントロールできることが明らかとなった。