2020 年 13 巻 1 号 p. 63-74
【目的】
選手、保護者および教育者間のコミュニケーションを重視した食事バランスカルテのやり取りが、中学生女子サッカー選手の適切な食選択スキルの習得に及ぼす効果を検討した。
【方法】
介入群18名および対照群15名を対象に、7ヶ月間の介入を実施した。介入群選手の2日間の食事写真記録、介入群選手と保護者による食関連スキルと自己効力感のアンケート、両群選手によるお弁当箱ワークの結果をベースラインデータとして得た。両群選手に栄養教育の講義を実施した後、介入群選手は食事写真記録を3回行った。食事写真記録は毎回解析し、食事バランスカルテへ記載してやり取りする介入を、のべ4回実施した。介入終了後、食事バランスカルテのやり取りによる効果を評価した。
【結果】
介入群選手では、食選択スキルが有意に高まり(p = 0.029)、主食を適切に摂取する者(p = 0.004)、牛乳乳製品を適切に摂取する者が有意に増加した(p = 0.004)。
【結論】
食事バランスカルテのやり取りを用いた7ヶ月間の栄養教育プログラムは、選手の適切な食選択スキルを有意に向上させた。さらに、保護者の食提供スキルの向上と、適量の主食および牛乳乳製品を摂取する選手の増加を導き、選手・保護者双方への働きかけとして有効であることが明らかになった。