抄録
【目的】
アスリート向けのレシピ集が数多く出版されているが、一人暮らしの体育系学生に役立っているかは不明である。そこで栄養系と体育系の一人暮らしの学生の自炊状況と、レシピ集に対する認識を調査し、出版されているアスリート向けレシピ集の内容と比較した。
【方法】
同意が得られた学生348名(栄養系女性128名,体育系男性114名,体育系女性106名,平均年齢20±1.2歳)を対象に、自炊とレシピ集に関する質問紙調査を行った。また、体育系大学の図書館が所蔵する9冊のレシピ集を対象に収載された料理を主菜、副菜、主食+主菜の3種に分け、「食材数」「調味料数」「手順数」の3項目を集計した。
【結果】
自炊を毎日行っていた者は、栄養系女性が体育系女性・男性より有意に多かった。自炊を「とても面倒」「面倒」と思う学生は、体育系男性が栄養系・体育系女性より多かった。レシピ集が役に立つと「思わない」「あまり思わない」割合も体育系男性が栄養系・体育系女性より多かった。レシピ集の9つ(3種×3項目)の集計の各中央値が、学生が面倒と思う「食材数」「調味料数」「手順数」の中央値と同じか多かったのは、栄養女性で2つ、体育女性で4つ、体育男性で7つだった。
【結論】
一人暮らしの学生の自炊回数は、栄養系の学生が体育系の学生よりも、そして、体育系女性は体育系男性よりも多かった。また、栄養士が面倒と思わないような料理でも体育系男性は面倒と思うため、レシピ集を活用しにくいと感じていることが示唆された。