日本看護研究学会雑誌
Online ISSN : 2189-6100
Print ISSN : 2188-3599
ISSN-L : 2188-3599
対人関係能力としての看護学生のオープナー特性の検討
-一般大学・看護大学・看護専門学校生の学校間・学年間の比較-
大見 サキエ
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 26 巻 2 号 p. 2_19-2_33

詳細
抄録

 本研究は看護者の対人関係能力を 「オープナー特性」 という視点から検討するために,オープナー尺度と 「自己開示」 「他者意識」 「共感性」 との関連を調べ,さらにオープナー尺度が評価尺度として活用可能かを検討した。 方法として一般大学生との比較及び学年間の差を見るために,4種類の測定尺度を使用して質問紙調査を2回実施した。 第1回調査 (一般大学生・看護大学生・看護専門学校生:有効回答1034名) は,オープナー特性の各学校及び学年間の明らかな相違はなかったが,自己開示や共感性は一般大学生より看護学生が高く,卒業年次も高まっていた。 第2回調査 (看護専門学校生:有効回答255名) では,「患者」 に対するオープナー特性や自己開示は卒業時高くなっており,看護教育の効果と推測された。 オープナー特性と自己開示,他者意識,共感性との関連が確認され,オープナー尺度が対人関係能力の評価として活用できることが示唆された。

著者関連情報
© 2003 一般社団法人 日本看護研究学会
次の記事
feedback
Top