日本看護研究学会雑誌
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うつ状態を伴う関節リウマチ患者の心理的問題と精神的ケアの経験
藤野 成美忽那 龍雄
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2003 年 26 巻 5 号 p. 5_59-5_72

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抄録

 本研究の目的は,うつ状態を伴う関節リウマチ患者 (以下 RA と略す) の心理的問題を明確にし,外来における効果的な精神的ケアについて示唆を得るものである。 対象はうつ性自己評価尺度 (SDS) により中等度及び重度のうつ状態と判定され調査の同意が得られた5名の女性 (平均年齢41.2歳,平均罹病期間12.4年) である。 調査方法はリウマチ専門外来において半構成的面接を行い,生活状況や RA についての不安やストレスなど対象者の思いを自由に話してもらった。 さらに初回面接と最終面接時にうつ状態の評価として SDS を施行した。 うつ状態を伴う RA 患者の心理的問題は 「RA による疼痛」 「機能障害の悪化に伴う将来への不安」 「治療方針への不安」 「主介護者に対する問題」 の4つが明らかにされた。 対象者の言動や表情の背後にある不安感や辛さを理解し,内に秘めたストレスや不安を言語化して,一つ一つ解決するよう精神的ケアを行った結果,対象者5名のうつ状態は軽減した。

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© 2003 一般社団法人 日本看護研究学会
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