日本看護研究学会雑誌
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がん患者の在宅ターミナルケアへの移行過程に関する研究
谷口 友理松浦 和代
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2005 年 28 巻 4 号 p. 4_27-4_42

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抄録

 本研究は,がん患者の在宅ターミナルケアへの移行過程と関連要因を分析することを目的に,がん患者を看取った主介護者を対象に非構成的面接を行ない,内容分析の手法を用いて分析した。
 対象となった主介護者は,15名であった。ターミナルケアの状況は,在宅ターミナルケアの希望の有無と看取りの場所の相違から,在宅ターミナルケアを考える段階には至らず病院で看取った群,在宅ターミナルケアを希望していたが病院での看取りをした群,在宅ターミナルケアを希望し在宅での看取りをした群の3群に大別された。得られた内容は,75サブカテゴリーで,看取ったがん患者側,主介護者側に関する先行要因,促進・阻害要因,ニーズ要因,及び在宅医療の支援体制の7カテゴリーに分類した。サブカテゴリーの比較から,在宅ターミナルケアへの移行過程には,がん患者と主介護者は「ターミナルケアの準備期」「在宅ケアの準備期」「介護者の準備期」の段階があることが把握された。移行段階に関連する要因としては,症状のコントロールと緩和ケア,物的・人的・医療体制の条件の整備,主介護者の介護技術の習得,副介護者の確保などが示唆された。

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© 2005 一般社団法人 日本看護研究学会
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