日本看護研究学会雑誌
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新人保健師が自己成長感を獲得していくプロセス
山田 小織越田 美穂子
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2017 年 40 巻 5 号 p. 5_803-5_811

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抄録

【目的】新人保健師が自己成長感を獲得していくプロセスを明らかにすることを目的とした。
【方法】A市における入職1年目の新人保健師を対象として,半構造的面接を実施した。データは修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析した。
【結果】対象者は11名であった。新人保健師が自己成長感を獲得するプロセスは,《保健活動に対する自信喪失》から《開き直りと自分の殻破り》《自己効力感に基づく行動化》への3カテゴリーを経ていることが明らかになった。またこれらのプロセスは《心の拠り所の獲得》《専門職意識の芽生え》《経験の蓄積による技量の深化》の3カテゴリーによって促進されていくことが明らかになった。
【考察】新人保健師の自己成長感獲得のプロセスに基づき,プリセプター制やジョブローテーション,ポートフォリオ等を有効に活用し,組織で新人保健師をサポートする体制を整えていくことが必要である。

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© 2017 一般社団法人 日本看護研究学会
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