日本看護研究学会雑誌
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発達支援を要する子どもとその親への看護実践に看護師の内省が関与する過程
西田 千夏
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2020 年 43 巻 2 号 p. 2_211-2_219

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抄録

目的:本研究は,発達支援を要する子どもとその親への看護実践に看護師の内省が関与する過程を明らかにし,看護への示唆を得ることを目的とする。
方法:発達支援を要する子どもに関わる看護師への半構成的面接から,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析を行った。
結果:看護師は【発達特性を踏まえた子どもへの理解と対応】と【親を尊重し力を引き出す対応】を実践していた。この実践は,【自分の性格や生活体験と対象者との関係への内省】【看護師としての自分の特徴への内省】によって,【実践のための知識を得る】【親の立場に立つ】【子どもが主体となること】といった動機が現れることによってなされていた。
結論:内省によって,自分と対象者の共通点,看護師の陥りやすい傾向,および自分の得意・不得意に気づき,それを自己受容できることで,対象者を主体とした看護実践になり得ることが示唆された。

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© 2020 一般社団法人 日本看護研究学会
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