日本看護研究学会雑誌
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気道吸引用カテーテルの消毒液の効果と交換時期について
三沢 ふみよ木村 紀美米内山 千賀子藤丸 留里子福島 松郎
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1984 年 7 巻 1 号 p. 1_75-1_80

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抄録

  近年,気管カニューレを留置するケースが増加し,気道吸引に際しては,感染予防に心がける操作が必要とされている。そこで,カテーテルの汚染状況と消毒液の効果を調査し,適確なカテーテルの交換時期について検討した。その結果,次のような結論を得た。
  1. カテーテルは,使用時間が長くなるにつれ細菌汚染が増加する。
  2. 消毒液の効果は,0.05%ヒビテン液が最も高く,次いで0.02%ヒビテングルコネート液,0.02%ヒビテン液となる。
  3. 0.02%ヒビテン液では3時間,0.02%ヒビテングルコネート液では8時間,0.05%ヒビテン液では12時間でカテーテルを交換すれば,大幅な細菌の増殖は避けられる。
  4. 吸引カテーテルを無菌的に保つためには,0.05%ヒビテン液を用い,3時間で交換することが必要となる。

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© 1984 一般社団法人 日本看護研究学会
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