日本看護研究学会雑誌
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東日本大震災で被災した災害救援者の経時的ストレス反応
庄司 正枝叶谷 由佳本多 由起子
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論文ID: 20181031041

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抄録

 東日本大震災で被災した災害救援者139名を対象として被災3か月後と1年後にストレス反応をImpact of Event Scale Revised(IES-R) で調査し,被害状況等との関連を検討した。
 その結果,3か月後も1年後も,PTSD高リスク者は4割以上であり,看護部職員であること,家族の死亡,自宅全壊,友人の死亡を経験した者,ストレス内容では,「家族の安否」をあげた者のIES-R得点が有意に高かった。ストレス軽減要因として,3か月後も1年後も「ライフラインが整えられたこと」をあげた者のIES-R得点が有意に低かった。
 これらより,災害を経験した救援者には長期的な心のケアが必要であり,被災前からのメンタルヘルストレーニングや被災後の勤務調整等の支援が必要になると示唆された。

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