論文ID: 20220601186
目的:地域生活を送る統合失調症者に訪問看護師が休息入院が必要と判断した状態,入院へのかかわりと入院による利用者の変化を明らかにする。方法:精神科病棟・精神科訪問看護に各3年以上の経験を持ち,休息入院に導いた経験を持つ11名の看護師に半構成的面接を行い,8事例を質的に分析した。結果:訪問看護師は利用者の【睡眠】【生活空間】【日常生活動作】の変化,【身体症状の出現】等から休息入院の必要性を判断していた。また訪問看護師主導で他の支援者と【協議できるシステム】による総合的な判断と,利用者が担う家族介護への支援等により【自らの意思による受診・休息入院に導】き,入院中も【地域生活再開時の準備】のためのかかわりを継続し,その結果利用者は【精神症状の改善と疾病理解の深まり】等を得ていた。結論:休息入院の判断指標や,他の支援者との協働,同居する家族を含めた介入など特徴的なカテゴリが抽出された。