論文ID: 20230117205
目的:インスリン療法中の高齢糖尿病患者を支える家族のモニタリング力の構成要素と獲得するまでのプロセスを明らかにする。方法:インスリン注射の介助を行いながら在宅で療養している高齢糖尿病患者の家族13名に半構成的面接を実施し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ法を参考に分析した。結果:モニタリング力は【低血糖,高血糖におののく】【自分のものさしで血糖変動をモニタリングする】【助けが必要な食事と注射を自然に引き受け見張る】【注射ができなくなっている老化をみつける】【年を重ねてきた家族への愛おしさと敬意】【医療者のお墨付きをもらう】【自分のものさしに自負を持ち慣れた感じで注射を打つ】の7つのカテゴリーから構成され,7つのカテゴリーによってモニタリング力を獲得していくプロセスを描くことができた。結論:本研究結果によりモニタリング力を踏まえた家族ケアを指導することが可能であると示唆された。