抄録
研究1では,87例のサルコイドーシス症例を対象に血清ACE,可溶性IL-2受容体,活性型ビタミンD,イオン化カルシウムと臨床所見の関連について検討した.血清ACEと可溶性IL-2受容体は正の相関を示し,肺機能との相関を認めたが,総じて血液マーカーと臨床所見の関連は弱いものであった.慢性期を含むサルコイドーシスにおいて,これら血液マーカーの有用性には限界があると考えられた.研究2では,心臓サルコイドーシス22例を含む150症例を対象に心臓超音波検査を施行し,サルコイドーシスの心病変および肺高血圧症の評価における血漿NT-proBNPの有用性について検討した.左室駆出率の低下,推定収縮期肺動脈圧の上昇はいずれも血漿NT-proBNPの独立寄与因子であった.血漿NT-proBNPは心病変の診断精度が高かったが,肺高血圧症の診断精度は低かった.血漿NT-proBNPは心臓サルコイドーシスの診断に有用である可能性が示唆された.