抄録
サルコイドーシスの臨床経過はきわめて多様な幅がある.5年以上経過観察された症例を集積検討した多施設共同研究の結果では,肺病変が悪化する場合に副腎皮質ステロイドホルモン薬(ステロイド)内服をおこなわれた割合は9%から25%であり,現在継続使用している症例は6%程度と低値であった.肺の線維化の進行も非常にゆっくりである場合が多く,ステロイド内服を行っていない症例が多く存在する.また,長期に臨床経過を観察した症例では,初期におけるステロイドに対する反応性と高度に線維化時期では反応性が明らかに異なる.慢性進行性の線維化を伴うサルコイドーシスに対する治療法の確立が望まれる.