日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
膠原病を伴うサルコイドーシスの3例
金津 正樹井上 義一杉本 親寿露口 一成庄田 武司新井 徹審良 正則北市 正則林 清二
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2012 年 32 巻 1 号 p. 127-135

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抄録

サルコイドーシスに膠原病を合併することは,1994年の全国統計ではサルコイドーシス877例中37例(4.2%)で,比較的稀と考えられる.当院でサルコイドーシスと診断し,膠原病を合併した3症例の臨床像について検討した.全例女性で,年齢は64 –77 歳であった.3例中2例はサルコイドーシスが先行した.症例1では眼サルコイドーシス発症から12 年後に強皮症と診断した.症例2は皮膚サルコイドーシス発症から23 年後に強皮症およびシェーグレン症候群の合併と診断した.症例3は膠原病が先行し,混合性結合組織病と診断した6年後,ステロイド治療中に虹彩炎が出現した.胸部CTで肺野の粒状陰影の出現を認め,気管支鏡等の精査の結果,サルコイドーシスと診断した.膠原病とサルコイドーシスは共に全身性疾患であり,かつ肺に病変を形成するため,両疾患の合併例では慎重に診断および治療にあたる必要がある.

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© 2012 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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