日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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総説
皮膚サルコイドーシス
伊崎 誠一
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2012 年 32 巻 1 号 p. 27-31

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抄録

2000 年以降11 年超の期間に当科で診断・ 治療に携わったサルコイドーシスの患者37 例(男8例,女29 例,平均51.7 歳)の皮膚病変をまとめる.臨床所見から他疾患を疑った症例が17 例あり,サルコイドーシスの皮膚病変が多様であることを示していた.そのなかから示唆に富む皮膚所見を示す例,ならびに治療に難渋する例を紹介する.症例1)は下腿の血管病変が特徴であった.症例2)では眼病変が高度のためステロイドパルス療法が行われ,その後疼痛などの末梢神経症状が出現した.症例3)ではエリテマトーデスとの鑑別を要した.症例4)は両耳垂部に生じたびまん浸潤型サルコイドーシスすなわちlupus pernio の典型例であった.症例5)は30 歳男性,多発する皮膚結節および皮下結節が特徴的で,高Ca血症を合併した.

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© 2012 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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