抄録
我々は多数例の心臓サルコイドーシスを長期経過観察する中で,診断,治療,予後などの包括的研究を20 年以上継続し,国内外の雑誌や学会にその結果を報告してきた.新旧診断の手引きの作成にかかわり,心臓サルコイドーシスの臨床的特徴を,病理組織所見や各種画像診断を分析することにより,拡張型心筋症や肥大型心筋症などと対比しながら明らかにした.心臓サルコイドーシスに対する治療は,1)ステロイドを中心とした免疫抑制療法,2)心不全治療,3)不整脈治療に要約される.ステロイド治療が行われた心臓サルコイドーシスの予後を検討し,予後規定因子を明らかにした.また,最近の心不全治療や不整脈治療の進歩,免疫抑制薬の工夫などによりその予後が改善してきたことを報告した.