抄録
サルコイドーシスの胸部単純X線分類は,その頻度や治癒率が知られており重要である.単純X線写真におけるリンパ節病変の検索法として,肺門陰影,気管軸,気管分岐角の見方,肺・縦隔境界面ではとくに右気管傍線,奇静脈・食道陥凹,肺動脈–大動脈境界,肺動脈–大動脈窓など所属リンパ節のチェック部位として熟知しておきたい項目である.肺野病変については高分解能CT(HRCT)の読影法として,Millerの二次小葉を基本としたリンパ路病変の見方が基本的な病変の広がりを知るうえで重要である.他方,サルコイドーシスの胸部病変は,多種多様な画像所見を呈することも知っておく必要がある