抄録
症例は63歳, 女性.関節リウマチの治療としてサラゾスルファピリジンを1年間投与後,メトトレキサート単剤,さらにメトトレキサートとブシラミンを併用して治療中に,咳,発熱が続くようになり,両側肺に多発結節が出現した.胸腔鏡下肺生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が認められ,肉芽腫内部にPropionibacterium acnes抗体染色陽性部位が認められた.他疾患の除外によりサルコイドーシスと診断した.PET-CTでは肺内,肺門縦隔リンパ節,脾以外に異常集積を認めなかった.経過観察したところ増悪が続いた.副腎皮質ステロイドホルモン薬(ステロイド)治療を開始したところ,咳,発熱,結節影とも速やかに改善がみられた.メトトレキサートはステロイドとの併用でサルコイドーシスの治療にも用いられ,単剤でも症例によって有効な薬剤だが,本症例はメトトレキサートを投与中にサルコイドーシスを発症したと考えられるため報告する.