日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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学会賞論文
疫学・画像・病理組織学的解析を駆使した心臓サルコイドーシスの多面的臨床研究
永井 利幸
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2021 年 41 巻 1_2 号 p. 3-8

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抄録

我々は心臓サルコイドーシス(心サ症)の診療および臨床研究に 10年以上従事し,国内外の専門誌に研究成果を発表してきた.まず,画像的検討に関して,心臓外サ症におけるガドリニウム遅延造影心臓 MRIを用いて検出した心臓微小病変は平均 50ヵ月の有害事象発生と関連しない可能性を示した.また,疫学的検討として心サ症診断時の免疫抑制療法の導入が長期にわたり心機能を保持し,心不全入院を抑制していたことを明らかにした.その上,免疫抑制療法が開始され,その後安定した経過をたどり免疫抑制療法を途中中止した症例は有意に心臓死の頻度が高く,心機能も経時的に低下することも明らかにした.病理組織学的検討では,心サ症における免疫応答機構に樹状細胞と M1タイプの炎症性マクロファージが強く関与していること,非肉芽腫組織に浸潤するこれら免疫細胞が心臓サルコイドーシスの新たな病理組織学的診断マーカーになりうることを示した.

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© 2021 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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