2023 年 43 巻 1_2 号 p. 26-31
心エコー図検査は,心臓形態および機能の評価,血行動態指標の推定が可能で,心疾患診療には必須のツールである.また,非侵襲的検査であり,誰もが気軽にオーダーできる.しかし,得られる情報の信頼性や正確性は検者や被検者の条件に大きく影響を受け,心エコー図レポートを鵜呑みにすると病態や診断を見誤る危険がある.サルコイドーシス診療においては,心病変が予後と治療方針を左右する.心エコー図検査を適切に診療に活かすには,その特性を熟知しピットフォールを知ることが重要である.