抄録
【目的】平成 28 年に実施した坐骨神経パルスの指導の状況等に関する実態調査では、正確な刺鍼
部位の決定方法の指導が重要であることが示唆された。しかし、指導時間の確保が困難な現状が
あることから、本研究では指導時間がパルスの指導に与える影響について分析し、必要指導時間
数を示すことを目的とした。
【方法】対象は、専攻科理療科を設置している盲学校 56 校のはり実技担当理療科教員 56 名とし、
手続きは、郵送による無記名自記式質問紙法とした。
【結果】各パルスについて、指導する群と指導しない群の間で指導時間数の平均値を比較したとこ
ろ、僧帽筋パルスではパルス全体と筋パルスにおいて、橈骨神経パルスと坐骨神経パルスでは神
経パルスにおいて、指導する群の時間が有意に多かった。また、神経パルスに占める坐骨神経パ
ルスの指導時間数の割合が 50%以上の学校は 6 割以上を占めていた。坐骨神経パルスを単独で治
療に使用できると思われる生徒数が大部分と回答した群の指導時間数は、半数程度と回答した群
とは大きな差がなかったが、少数と解答した群と比較すると 3 倍の差があった。
【考察】橈骨神経パルス、坐骨神経パルスを指導している学校は、神経パルスの指導時間数が有意
に多く、神経パルスのために確保した指導時間数をパルス全体の時間数の増加で補っていること
から、神経パルスの指導には一定の時間数が必要であると考えられた。指導に必要な具体的な時
間数は、神経パルス全体については 7.5 時間、坐骨神経パルスについては 3.5 時間が 1 つの目安に
なると考えられた。