日本ペインクリニック学会誌
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症例
脊髄性筋萎縮症患者に対する脊髄くも膜下穿刺時に経椎間孔アプローチが有用であった2症例
兵頭 彩子山田 信一中尾 小夜津田 勝哉横溝 泰司平木 照之
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2021 年 28 巻 6 号 p. 109-113

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抄録

脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy:SMA)は,脊髄前角の運動ニューロンの変性による四肢および体幹の随意筋の萎縮をきたす疾患であり,成長とともに関節拘縮や側弯症を伴うことがある.わが国でもSMA治療としてヌシネルセン髄注療法が適応となった.SMA患者では脊椎の変形や側弯,回旋に伴い脊髄くも膜下穿刺が困難な症例や,経過中に脊柱変形が進行性に悪化し,脊髄くも膜下穿刺がさらに困難となることもある.今回われわれは,経椎間孔アプローチによる脊髄くも膜下穿刺を安全に行い,ヌシネルセン投与を行うことができた症例を2例経験した.

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© 2021 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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