2021 年 28 巻 6 号 p. 118-121
虚血肢をきたす疾患には,重症血管病変(critical vascular disease)とレイノー症候群がある.また,これらの虚血肢に対し脊髄刺激療法(SCS)は有効とされている.しかし,その報告のほとんどは重症血管病変による虚血肢に対する治療でありレイノー症候群に対するSCSの報告は散見される程度である.今回われわれはレイノー症候群に対するSCSによる治療が有効であった2症例を経験した.また,その際の効果判定に経皮酸素分圧(TcpO2)が有用であった.