日本ペインクリニック学会誌
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マウスにおけるパンクロニウム, ベクロニウム, アトロピンおよびスコポラミンの侵害受容作用
内田 和秀舘田 武志日野 博文角倉 弘行
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2003 年 10 巻 4 号 p. 495-500

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抄録
アセチルコリン受容体作動薬は疼痛閾値を上昇させると報告されていることから, われわれはその拮抗薬が疼痛閾値を下降させるという仮説を立て, 周術期に使用されるパンクロニウム, ベクロニウム, アトロピンおよびスコポラミンに関してこの仮説を検討した. 5週齢のICR系雄性マウスを用い, ホットプレート法および酢酸ライジング法により, 各種薬剤の侵害受容作用を対照 (生理食塩液) と比較した. ホットプレート法において, アトロピンとスコポラミンによる疼痛閾値の低下作用が認められ, 酢酸ライジング法では, 4種薬剤すべてに疼痛閾値の低下作用が認められた. 本研究結果より, アセチルコリン受容体拮抗薬は疼痛閾値の低下作用をもつことが示唆された.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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