日本ペインクリニック学会誌
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レセルピンによる静脈内局所交感神経ブロックで副作用を生じたCRPS type IIの症例
真弓 雅子佐藤 重仁
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2006 年 13 巻 4 号 p. 430-433

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抄録
レセルピンによる静脈内局所交感神経ブロック (IRSB) は complex regional pain syndrome に対する治療方法の一つとして行われることがある. この治療は通常外来で安全に行われており, 特に合併症の報告はないのが現状である. しかしながら本症例においては入院治療を要するほどの著しい起立性低血圧と頭痛の副作用を伴った. 自律神経失調症を合併している患者では普段よりカテコラミンやセロトニンが減少していることが報告されている. 本症例での副作用はこのような病態が関連した可能性が推測され, 自律神経失調症を伴う患者においてIRSBを行う際には注意が必要である可能性が考えられた.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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