日本ペインクリニック学会誌
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モルヒネ全身大量投与無効例に対し持続硬膜外ブピバカイン投与か有効であった1症例
玉川 進小川 秀道
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1998 年 5 巻 1 号 p. 44-46

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抄録

目的: 1日5.5gのモルヒネ投与によってもコントロールのつかなかった癌性疼痛を硬膜外ブピバカイン追加投与によってコントロール可能となった症例を経験した. 対象・方法・結果: 43歳, 男性, 胃癌の再発による広範囲の腹部痛. 5g/日の静脈内モルヒネ投与に反応しないため, 硬膜外カテーテルを挿入した. 当初硬膜外腔にはモルヒネを単独で投与していたが, 0.5g/日まで増量しても疼痛は変化しなかった. 0.125%ブピバカインを4ml/時追加投与することによって疼痛はコントロールできた. 結論: モルヒネ全身大量投与患者には硬膜外モルヒネ投与は無効である. 全身投与でコントロールのつかない疼痛に対しては局所麻酔薬の硬膜外投与が有効な症例がある.

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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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