日本ペインクリニック学会誌
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帯状疱疹の経過中に急性腸炎症状を呈した1症例
柴田 茂樹福島 浩柴田 伊津子澄川 耕二
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キーワード: 帯状疱疹, 急性腸炎
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2001 年 8 巻 4 号 p. 402-404

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抄録
われわれは急性腸炎症状を併発した帯状疱疹症例を経験したので報告する. 症例は60歳, 女性. 右下腹部痛と腰背部痛が出現し, 腹部エコーとCT検査で腸炎が疑われ, 内服治療を受けたが軽快しなかった. 3日後に右Th10領域に帯状疱疹が生じた. 内視鏡検査で同部の粘膜の発赤と浮腫性変化がみられ, 病理組織検査で炎症細胞 (好中球とリンパ球) 浸潤とリンパ濾胞からなる非特異的炎症像が認められた. アシクロビル内服と持続硬膜外ブロックにより, 右下腹部痛, 腰背部痛は消失し, 経過は良好で後遺症を残すことなく退院した.
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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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