抄録
慢性落痛に対し, 機械式患者自己調節鎮痛 (PCA) ポンプ (サブラテック6060TM) を使用したところ, 使用開始直後より頻回にアラームが鳴り, 患者からは不安, 看護婦からは対応法の苦情がみられた. アラームデータと苦情を照合整理し, 改善点を検討した結果, 患者, 看護婦への機械そのものの説明不足と装置, 操作の問題点が明らかとなった. これらの改善点を念頭におき, 機械式PCAポンプの使用開始時に, 患者, 看護婦へ説明用冊子を配布し, アラーム条件の変更, エアベント付きフィルタの採用などの対処をした. 改善後は, アラーム発生が1度に減少し, 患者, 看護婦からの苦情もみられなくなった.