精密工学会誌
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包装製品のCAD/CAM技術
大島 淳
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1989 年 55 巻 10 号 p. 1765-1769

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抄録

これまでは包装製品の構造設計について述べてきたが, より個性化, 差別化が求められる現在では, 人間の感性やセンスに頼る部分も多い.例えぼ「一体どのような形が美しいのか」「いままでに見たこともない形のパッケージを作ってみたい」など, 設計者やデザイナーの欲求にこたえてくれるには不十分である.たしかに完成予測をリアルに表示したり, 色を変えてみたり, 質感を変えてみることは重要なファクタではあるが, それはプロセスの一部であり, もっと重要なことは新しいデザインを創造することである.そのようなユニークな発想とデザインが創造でき, 表現することができる全く新しいデザインワークステーションの出現が望まれる.
最後に, 当社では印刷という職業柄, 早くからCG関係には目を向け取り組んで来た.その結果, 今では自社開発のシステムを有するに至り, 販売もしているが, CAD/CAMについては歴史が浅く, ようやく今後の進む方向が見えかけてきたところである.従って, 本稿も, 表題に対して的を射ているか少々疑問であるが, その点はご容赦願いたい.
近い将来, コンピュータが感性やひらめきを授かり “ニュー・グッド・パッケージ・クリエイター” になるのでは…と夢はふくらむ.

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