1995 年 61 巻 7 号 p. 954-958
本研究では, 曲面の関数を使わずに法線を求めるとき, 格子間隔と法線誤差との関係, 法線誤差と加工誤差との関係を検討し, 加工誤差要求を満足する曲面全域で格子間隔と法線を求めるプログラムを開発した, シミュレーションの結果から以下の結論が得られた.
(1) 提案した判断基準により求めた格子間隔でメッシュ曲面を分割すると, 法線誤差による加工誤差は許容加工誤差以内に抑えられる.
(2) 提案した式を用いた切削点の法線誤差 (計算誤差) は法線NとN'との誤差 (実際誤差) よりも大きいので, 格子間隔を細かく して法線誤差の計算誤差を許容法線誤差に満足させれば, 法線誤差の実際誤差は必ず許容法線誤差を満足でき る.
(3) 法線誤差と同様に加工誤差の計算誤差は実際誤差より大きい.すなわち, 格子間隔を細かくして法線誤差による加工誤差の計算誤差を許容加工誤差に満足させれば, 加工誤差の実際誤差も必ず許容加工誤差を満足できる.