大学関係者, 大企業の生産技術者にとって, ともすれば疎であったかもしれない職業能力開発による人材育成について, その発足, 体系, 現状, これからの方向についてみてきた.
職業能力開発は経済の成長期には成長期としての, 停滞期には停滞期としての, また産業構造の転換期には転換期としての労働力の確保, 円滑な労働移動, 在職者の職業能力の高度化等でその経済社会を反映した役割が求められる.筆者らのかかわっている公共職業能力開発施設もその設備, カリキュラム等の刷新に努力し, 産業・企業の要求にこたえるとともに, 「人材高度化支援事業」として, 事業主団体等と連携してオーダメード型の多様な職業訓練の開発・実施等を推進するとともに, 「中小企業人材育成プロジェクト」の活用による支援等も行っている.
