2024 年 23 巻 2 号 p. 151-163
本研究の目的は,教師の児童に対する認知(児童認知)についての省察が,児童認知次元および児童の学級適応感にどのような影響を及ぼすかについて検討することであった。教師用Role Construct Repertory Test(近藤,1995)を用いて教師が自分自身の児童認知を検討し,児童への関わり方について省察を求める介入面接を3か月間実施した。その結果,教師の児童認知次元と児童への指導行動に変容が見られ,また,介入面接前後で教師内地位指数中間群の児童の学級適応感に有意な上昇が示された。