静脈経腸栄養
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特集 : 「外来・入院・在宅」における栄養管理をどう継続させるか
外来における栄養管理の現状
―外科手術後患者の外来栄養管理―
丸山 道生
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2005 年 20 巻 1 号 p. 1_13-1_19

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抄録
外来、とくに消化器外科外来における「外来、入院、在宅での栄養管理の継続」は非常に大切な課題である。消化器癌術後患者は、消化管切除による食事量の低下、化学療法、放射線療法などによる食欲不振、癌再発、再燃による食事摂取量の低下などにより常に低栄養になる危険性を有している。また、入院期間の短縮、クリニカルパスの影響により、栄養状態が改善しないまま退院になる傾向がみられる。本稿では、入院、在宅を通した「術後のシームレスな栄養管理」の重要性に関して述べ、著者らの行っている術後患者における在宅経腸栄養療法を紹介した。今後、高齢化社会における消化器手術後で重要なのは、術後の栄養状態の維持と身体機能の維持である。術後患者の外来での栄養とリハビリに重点を置き、QOLの向上、維持に心掛ける必要がある。
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© 2005 日本静脈経腸栄養学会
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