静脈経腸栄養
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特集:消化器癌手術後早期経口・経腸栄養の意義と成果
膵頭十二指腸切除術後における経腸栄養の有効性
大西 康晴山岸 文範大澤 宗士土屋 康紀福田 啓之澤田 成朗田澤 賢一湯口 卓堀川 直樹長田 拓哉廣川 慎一郎塚田 一博
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2006 年 21 巻 3 号 p. 3_25-3_29

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抄録
膵頭十二指腸切除(PD)術後における経腸栄養(EN)の効果について検討した。対象は当科で施行されたPD25例で、そのうち手術時、空腸に留置したENチューブを使用して術後ENを行った症例は15例(EN群)で、中心静脈栄養を行った症例(TPN群)は10例であった。EN群とTPN群の間に、年齢、手術時間、出血量、血中TP、Albに有意差を認めなかったが、EN群で退院時の総リンパ球数が多い傾向にあった。術前と退院時の体重変化をみると、EN群で体重減少を有意に少なくすることができ、体重減少率はEN群では3.98%で有意に少なかった。術後の食事開始時期はEN群では16.1日で、食事開始までの期間が有意に短かった。術後在院日数をみると、EN群では51.5日でTPN群より1週間以上も術後入院期間が短かった。PD術後にENを用いることで、周術期の体重減少抑制あるいは免疫能低下改善がみられ、さらに経口摂取開始が早められ、その結果として術後入院期間が短縮された。PD術後における栄養管理としてENが有用と思われた。
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© 2006 日本静脈経腸栄養学会
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