静脈経腸栄養
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特集:他職種との協同の中で栄養士の専門性をいかに発揮するか
高齢者医療における管理栄養士の役割
井上 好美
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2006 年 21 巻 4 号 p. 4_23-4_27

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抄録

高齢者医療においては、栄養状態の改善・水分管理が治療効果を高める点で重要な位置を占める。施設からの入院患者が約3割を占める当院は、短期に病状を改善させることに力を注いで来た。施設で健やかに過ごしていただくために、この中で管理栄養士は、問診・身体状況・検査データや病態などから栄養状態を評価し、必要エネルギー量や各栄養素・水分量を考えるだけでなく、限りない個人対応をして、食べる喜びという点でも満足していただけるよう形としては見えないサービスを心がけている。さらに、最近では、施設入所者の高齢化が進み、咀嚼困難・嚥下困難からの栄養状態悪化、褥瘡をともなっての再入院も増えており、施設への増悪化防止につながる栄養情報提供の必要性を痛感している。そのようなことから、管理栄養士として施設との連携・情報提供も行い始めたところである。今回は、そのような中での1症例を報告する。

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© 2006 日本静脈経腸栄養学会
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