2009 年 24 巻 2 号 p. 549-559
日本のNSTの水準を向上させなくてはならない. それには教育の改革が当面の課題となる. 現行の学会主導の資格認定を前提とした教育に、しっかりした骨組みとなるカリキュラムを策定することが課題解決の一助となる. 筆者は本特集の企画を、NSTスタッフに質の向上を求めるうえで到達すべき行動目標を設定することにほかならない、と考えた. 行動目標の設定と目標到達のための指針をクリティカルケア領域の医師の立場から示した. 侵襲に共通する生体反応を総論として扱い、各論として熱傷、外傷、敗血症、および重症急性膵炎を取り上げた.