静脈経腸栄養
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安全な輸液ライン管理のための教育と実践上の課題
木村 友紀稗田 幾子源田 和美長沼 広和小園 幸輝鷲澤 尚宏
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2014 年 29 巻 2 号 p. 703-709

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抄録
輸液ライン管理は日常的な看護業務であり、カテーテル関連血流感染症(catheter related blood stream infection;以下、CRBSIと略)に代表される合併症を予防するために極めて重要な知識と手技の習得を必要とする。このため、当院では、新人からベテランまですべての看護師を対象とした教育・訓練を院内の電子システムを用いて組織的に行い、基準を満たした看護師は IVナースとして、静脈注射を実施している。この制度が6年目を迎えた現在では、末梢静脈カテーテル管理を中心に質の維持は達成されている。しかし、高カロリー輸液製剤の中央調整は不完全であり、病床数の多い大学病院で安全性を高めるには、NSTなどのチーム医療と連携し、配合変化などの専門知識を持った薬剤師が積極的に関与できるよう、診療部、薬剤部との連携システムを構築することが今後の課題となっている。
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© 2014 日本静脈経腸栄養学会
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