日本周産期・新生児医学会雑誌
Online ISSN : 2435-4996
Print ISSN : 1348-964X
特別講演
周産期医学の過去と未来
池ノ上 克
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 57 巻 4 号 p. 571-574

詳細
抄録

 周産期医学の過去と未来について,これまで筆者が直接関わった分野を中心に述べてみたい.そのため筆者独自の視点があることをお許しいただきたい.

 鹿児島大学医学部を1970年に卒業後,研修の一環として鹿児島市立病院産婦人科にお世話になったが,そこで実に多くの新生児が死亡しているのを知った.50年以上前のことである.機会を得て当時の南カルフォルニア大学産婦人科に留学して周産期医療の世界の黎明期ともいえる現場に遭遇できたのは幸運なことであった.出生前の胎児を対象にした医学研究が行われ,その臨床応用が進んでいる時期であった.その先端的な議論の中に身を置き,先駆者たちが何を求めながら進んでいるのかを直接感じることができた.

著者関連情報
© 2022 日本周産期・新生児医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top