日本小児外科学会雑誌
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術前診断が困難であった炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の2例
畑田 智子大浜 用克新開 真人武 浩志北河 徳彦工藤 博典望月 響子田中 水緒
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2008 年 44 巻 5 号 p. 714-718

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抄録

症例1は8歳男児,半年前より血痰を認めるようになった.画像検査より肺分画症,CCAMを疑い左下葉切除を施行したところ,病理検査にて炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(IMT)と診断された.症例2は15歳女児,喘息発作時に血痰がみられ,炎症反応の上昇と右上葉に異常陰影を認めた.過誤腫,またはリンパ腫を疑い右上葉切除を施行したが,病理診断からIMTと診断された.肺IMTは原発性肺腫瘍では比較的稀な疾患ではあり術前診断は困難であるが,成人に比べて小児では発生頻度が高いことから,鑑別診断の一つに考慮すべき疾患である.

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