日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
開心術後の極度な鳩胸に対する胸郭形成術の1手術例
小角 卓也米倉 竹夫山内 勝治木村 拓也神山 雅史長門 久雄
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 45 巻 1 号 p. 72-76

詳細
抄録
症例は,Noonan症候群の3歳女児.1歳6か月に肺動脈狭窄症に対して胸骨正中切開にて根治術施行された.術後に進行する鳩胸に対して3歳9か月目に胸郭形成術を施行した.しかし,CT検査で胸骨は正中で折れ曲がり癒合していたため,再度,胸骨正中切開を行い,過形成した左右の第4肋骨から第8肋骨の肋軟骨を切除したのち,左右に分離した胸骨を第6肋間の高さでそれぞれ骨折させ平坦にした.骨折させた胸骨の上下とその外側にある肋骨とをプレートで固定した.術中・術後は循環への影響はなく,胸部の安静とflail chestの予防を目的に術後1週間人工呼吸施行した.外見は正常化し術後16日目に退院となった.
著者関連情報
© 2009 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top