抄録
片側付属器切除術,卵巣腫瘍切除術後に対側正常卵巣捻転を発症した 2 例を経験した.症例1 は 11 歳女児.6 歳時に左正常卵巣捻転に対して付属器切除術を行った既往がある.右腰痛のため第 17 病日に当院搬送となった.来院時 3 cm 大であった右卵巣が第 24 病日には 7 cm 大に腫大しており緊急手術を行った.右卵巣は捻転壊死を起こしており,付属器切除術を行った.切除卵巣に腫瘍性病変はみられず正常卵巣捻転と診断した.症例2 は 15 歳女児.4 歳時に右卵巣成熟奇形腫に対して腫瘍切除術を行った.左側腹部痛の精査で左卵巣囊腫茎捻転を疑われ,当院搬送となった.左卵巣捻転を認め捻転解除術及び卵巣固定術を行った.右卵巣は消失していた.術後3 か月時に卵巣機能温存が確認された.正常卵巣捻転は典型的症状を欠き診断が困難である.肉眼的に捻転壊死の状態でも術後機能回復が高率にみられるため付属器を温存すべきである.