日本小児外科学会雑誌
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新生児胃穿孔の実験的並びに臨床的研究
正 義之佐伯 壮六内村 正幸辺見 武彦武藤 良弘西村 柳介三木 寛
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1969 年 5 巻 2 号 p. 337-344

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抄録

新生児胃穿孔は1825年のSieboldの報告以来, 報告例は次第に増加し, 手術治験例も僅ながら増してはいるが, 早期に発見し適切なる手術, 術前術後の治療を行なわなければ, 依然として予後の極めて悪い疾患である。その発生原因に関しては諸説があり, なかでもHerbut等は先天性筋層欠損説, Amadeo等は筋層発育不全説を唱えた。これに対し1965年Shaw等は筋層欠損であると従来いわれて来た像の多くは破裂または穿孔後の筋層の退縮であるという, いわゆる筋層退縮説を発表した。我々も教室において手術した7例と, 15例の剖検例について検討し, さらに生後7乃至10日の家兎における胃内空気注入実験により穿孔部の病理組織学的検討を行なったので, 文献的考察を加えて報告する。

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